「うわっな、何!?」 ビックリして振り返ったら、何かが降ってきた。 頭から被せられたのは、ふわふわした黒のダウン。 「馬鹿亜矢!そんな薄着で風邪引くだろ!」 この声… 上着をよけて見上げた先には、悠斗君のちょっと怒った顔。 「これ…悠斗君の?」 「ん。貸してやるよ」 よく見たら、悠斗君は優太の上着を着ていた。 「ちゃんと被ってろよ」 また私の頭をポンって叩いて、彼は私を抜かして前を歩き始めた。 「ちょ…!?ついて来る気?」