わたしはまた恋をする ~年下の彼~



「亜矢さん」


呼び止められて振り向くと、相変わらずの美人の彼女が立っていた。


「麻美ちゃん…」


彼女は私に近づいて、にっこりと微笑んだ。


「やだ、そんな顔しないで下さいよ。私、もう何にもしませんから」



麻美ちゃんは、あれから、少しの間入院していたと風のうわさで聞いた。


悠斗君は、本当はあの年いっぱいまでは麻美ちゃんの家で過ごすはずだった。


でも。彼女が彼を困らすためにしたリストカットがお父さんと悠斗君のお母さんに見つかって。


彼女の気持ちがばれてしまって、悠斗君はあの家に居られなくなったんだそうだ。


でも、それは悠斗君と麻美ちゃんが一緒の家で暮らす事自体が駄目だという事で。


お母さんや、お父さんとの関係は、私達が思うほど悪くならなかったと聞いた。


本当の事は、私が傷つくと思って、悠斗君がわざと言わなかったんだと思った。