亜矢は俺を突き飛ばしたりはしなかったけど、
唇が離れると小さく俺の胸をたたいた。
「どうして…行かないでよ…!どうしていつも私を一人にするの…」
亜矢は俺の胸に顔を埋めて、泣きながら言った。
「好きなの…悠斗君が好きだから…‘今’一緒に居たいのに…!!」
彼女の小さな体を抱きしめて、俺は自分の気持ちを言葉に託す。
「俺は、亜矢を離したくない。距離は離れるけど、気持ちは側にいるから…。
だから、待っていてくれないか…俺が、戻って来るまで…」
泣き続ける亜矢の体からは悲しみだけが伝わってきた。
「俺、決めたんだ。大学はこっちを受ける。必ずこっちに戻って来るって、約束する」

