「ねーちゃん、そんな怒らんでよー?」


優太がさっきから後ろでうるさい。


「怒ってないってば。ただ、人数が増えるなら前もって携帯に連絡くれれば良かったでしょって言ってるの!」


「だって…急に人数増えちゃって…とにかく、俺もついてくよ。足りない食材、一人で持つの大変だろ?」


優太が上着を着ようとしてるのを見て、私はため息をついた。


「ばか。家の主がふたりして出掛けらんないでしょ。自転車だから平気だよ。あんたは家にいなさい!」


次の水曜日、急に人数が増えて材料が足りなくなった私は、買い出しの為に家を出た。