私は麻美ちゃんに連れられて、彼女の部屋に入った。
「家まで来るなんて…どういうつもりですか?」
麻美ちゃんはさっきとは打って変わって、冷たい表情で私を睨み付けていた。
言いたい事はたくさんあった。それなのに今は、何にも言葉が出なかった。
今は彼の事しか頭になくて…黙る事しか出来ない。
雨音が二階に来ると激しく聞こえて、あまりのうるささに耳を塞ぎたくなった。
やっとの思いで口を開いて出て来た言葉。
「…なんで…あんな人紹介したの…?わざとだったの…?」
「ああ、そんな事ですか?そんなの分かってると思ってました」
麻美ちゃんは笑いながらこう言った。
「私、亜矢さんが嫌いなんです」

