「麻美は、急用でちょっと来れなくなったんだ。ごめんね」
ニコニコと笑う彼は、私の腕を掴んだまま、上から下まで眺めると、
「話で聞いてたより全然可愛いね。じゃ、行こうか」
そう言って私の手を握って歩き始めた。
「あ、あの…どこに行くんですか?」
どう考えても、麻美ちゃんがいうような「いい人」には到底思えない感じの男。
見た目がどうとかより、まるで…私を見る目はモノ扱いのような気がした。
手を振りほどこうとすると、彼からは信じられない言葉が飛び出した。
「どこって…決まってるだろ?俺、5万も払ったんだぜ?」

