「…日曜日、空いてねぇの?」


「…予定あるもん」


がら空きだけど…


「じゃあ、いつなら空いてる?」


「え?」


悠斗君はいつになく真面目な顔で聞いた。


「なぁ、いつ?」



どう答えたらいいのかわからなかった。

緊張のあまり、顔が強張る。



「悠斗!お前また、ねーちゃん口説いてんじゃねぇ!」


後ろから聞こえた声にほっとして振り返る。


「優太…」


悠斗君はちっと舌打ちをして、いつものようにいたずらっぽく笑った。


「…亜矢、悪かったな」


そう言い残して席を立って、台所を出て行った。



私、おかしい。


なんでがっかりしてるんだろう。


その意味を知るのは、もう少し後の事だった。