悠斗君は食卓テーブルの上に置いてあったじゃがいもを手に取り、 あまり手慣れてるとはいえない手つきで皮をむき始めた。 「亜矢、前から言ってるだろ?君はつけなくていいって。呼び捨てでいーのに」 なんで悠斗君を呼び捨てにしなきゃいけないのかがわからない。 「呼び捨てにするのは優太だけでいいもん」 私は台所に立ったまま、野菜を切りはじめる。 「毎回毎回言わせないでよ。勉強会なんだから、勉強しなきゃ意味がないでしょ」