「クスクス。慎矢さんの、『さあな』は『ああ』って意味だものね」
「…ママ…お家帰ってくりゅ?いつ?」
愛里が私の傍へ来ると、小さな手でギュッと私の服を握り締めて私を見上げる。
「愛里。おいで」
私は愛里を抱き上げ膝の上へ座らせて微笑みながら手を握り締めた。
「後ね、四回寝たらお家へ帰れるよ。お家帰ったら沢山遊べるから、もう少し待っててくれる?」
「…うん……いっぱい、あしょんでね」
「もちろん。お約束」
私は小指を出して愛里と指切りをする。愛里は寂しいのね。もう少しの辛抱だから、頑張ってね。
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