こんな人に刺されるなんて絶対に嫌。私には、家族がいるのに…。 こんな所で…死にたくない。 「今度こそ終わりよ」 彼女はそう告げると行き場のなくなった私の首へと包丁をスライドさせた。 もう、ダメだと思い目を強く閉じた時…パシッと肌に何かがあたる様な音がして暫くして瞳を開いた。 「…慎矢…さん…?」 私の前に立ち、彼女の包丁を握っている手首をぐっと掴んでいる慎矢さんがいた。