ケッと冷たく言うと、背中をベシ!と叩かれた。


「だったら昇降口で待ってるからいいわよ!!
ケチ!」


『…てめーなぁ…。』


ハァ…とため息を吐いた。
学校に着くと、心亜はありがとう!とさっさと行ってしまった。


心亜が長い髪を揺らしながら走るのを周りの人が見入っていた。


そんな様子を見て俺は軽く舌打ちをして教室へ向かった。


「お!心吾おはー!」


『あぁ。』


いつもつるんでいる友達の直哉。
明るくて優しくて誰もが好きになる、一緒にいて楽しい奴。