「ふ…俺の昔にそっくりだな。 冷めた奴。」 親父が少し懐かしむように笑った。 俺は適当に準備をして玄関に向かう。 「あ、心吾~! あんたでかくない? そのふてぶてしい態度、社長にそっくり!!」 『相変わらずうるせぇな~なな姉。』 なな姉はお袋の親友。 小さい頃からよく遊んでもらった。 「心吾~おはっ!」 なな姉の後ろからひょっこり出てきたこの女はなな姉の娘、心亜。 なな姉が俺とお袋の“心”を真似して付けたそうだ。