思わず背中に向かって強く叫ぶと、ふ…という声が聞こえてしばらくすると、分かってる。と返ってきた。 学校に着くと、自転車から降りて心吾にお礼を言っていつものように走り去る。 本当は昇降口まで一緒に行きたい。 心吾だっていつもあたしが走って行ってしまうのを怪訝そうに見る。 何故あたしがそうしないかというと…… 何人もの女子からの視線が痛すぎるから。 二年も三年も一年も。 皆あたしと心吾に注目するんだ。 理由はもちろん、心吾に決まってる。