「つまり、あたしは圭くんのことを怒ってもいいってことだよね」
「なんだよ、それ」
「だってそうでしょ!
圭くん、あたしからキス奪ったんだよ!
それも二度も!
あたしの意思なんて無視して!」
圭くんはあたしの剣幕にも、全く動じず、「まあ、そうだな」と、あっさりと認めた。
本当になんか調子狂う。
なんていうか、こうもっと言い訳をするなり、焦ったりすればいいのに、圭くんの中には焦りなんてものはないんじゃないかと思っちゃう。
「じゃあ、今度どこか連れて行ってやるよ」
「・・・・・はい?」
どうしてそうなる?
「おっ、もうこんな時間だな。
じゃあ、今日はここまで」
「え? え? え?」
意味がわからないまま、終わりとばかりに圭くんは鞄の中に、自分のノートやテキストをしまいこむ。
そんな圭くんに、あたしはついていけない。


