ウシシシシと勝ち誇った笑みを内心で浮かべていたのに、突然の圭くんのカミングアウトに、あたしはホケッとした顔になってしまう。
「だから、確か茅乃の初キスは今のじゃなく、すでに十年以上も前に終わってるんだよ」
「はあ!?」
な、なんですって~?
「な~んだ。
今のがファーストキスじゃないじゃん。
俺、ガラにもなく責任感じちゃっただろ?」
アハハと笑い飛ばす圭くんにあたしは「ちょっと待て!」と間に入る。
「つまり……、あたしは四歳の時に、すでにあんたにキスを奪われていたと………?」
「まあ、そうだな。
俺は覚えてるけどお前はまだ四つだしな。
覚えてなくても仕方ないさ」
いや。
覚えているか覚えてないか。
問題はそこじゃないでしょ。
「結局、今のキスも四歳のキスもあたしから奪ったのは、あんたじゃないの!」
「あ……。
そう言われればそうだな」
そうだなって………。
そこで暢気に納得しないでよ。
なんか、調子が狂うな~…。


