足をバタバタと動かし、『せいの!』の勢いで、あたしは思いっきり圭くんの足を蹴った。
「イッテェ!
お前、そこはヤバイだろ!」
「ヤバイ?
ええ、ええ、そのヤバイところ、もっと蹴っ飛ばしてやりたいわ!」
あたしに蹴られたところを押さえながら、圭くんはあたしのことを睨んでくる。
そんな圭くんに負けじと睨み返すものの、なぜか視線が圭くんの唇へと向かってしまう。
なんとなく、気まずさからあたしは圭くんから視線を逸らす。
「なんだよな~…。感じてたくせに…」
感じてただぁ?
「断じて感じてないから!」
「そうか?
ビクッとしてたじゃん。
あれって、感じてたっていうんじゃないのか?」
「違う!
あれは、その…、びっくりしたからよ!
突然のことで!
だから、感じたんじゃなくて条件反射!」
「そうか~?」
「そう!」
「ふ~ん。まあ、そういうことにしてやってもいいけど?」
「そういうことにしてやってもじゃなくて、絶対にそうなの!」


