「ちょ、ちょっと、圭くんっ!?」
「―――ん?」
『ん?』じゃない!
こ、この手は一体何!?
いつの間にやら、圭くんの手は制服の隙間から直にあたしの肌を撫でている。
自慢じゃないけど、未だかつて異性に自分の肌を触られた経験のないあたし。
こ、これは!
「圭くん! この手をどけてっ!」
「なんで?」
「なんでって…。当たり前でしょ?」
「そうか?
なんか茅乃、期待してるみたいだったからさ」
「き、期待なんて全然してない!」
「そうか?
だから、話をする前にちょっと、いいかなとも思ったんだけど―――…」
「話!?
話があるのなら、こんなことをしている前に、聞くよ!
きっと、そっちのほうが大事だと思うし!」
「別に、大した話では―――…」
「今聞く!」
後回しにされそうな気がして、あたしは圭くんの腕を自分の背中から引っこ抜くと、両手で握りしめる。


