「―――なぁ…。
何してるんだ?」
その声に、目をパチッと開けると目の前には圭くんのドアップの顔。
「ぎゃあっ!」
思わず手にしてたカップを放り投げそうになってしまったけど、すぐさま危ないと両手で掴む。
残り少なかったおかげで、なんとか溢すことはなかった。
そのことに、ホッと息を吐くと同時に、驚かせてきた圭くんに対して、フツフツと怒りが湧いてくる。
「もう! 驚かさないでよ!」
「なんだよ。
別に驚かせてなんていないだろ?
お前が妙な行動をしてるから心配してやったんだろうが」
もう、なにさなにさ。
こんな風にあたしが意識したり、変な行動をしちゃうのも全部誰のせいだと思ってるのよ!
圭くんのせいでしょ!?
圭くんがあたしをちゃんと家に送り届けてくれたら、こんな風にことになるなんてなかったんだから~!
く~っ!
こうなったら、例え徒歩で帰るのは無理だとしても、意地でも帰ってやる。
きっと、路線バスぐらいは走っているはずだし、それを乗り継いで―――…。
そうだ。
例え、困難だろうが、ここにいて、ずっとからかわれ続けるよりはマシだわ。


