そういうわけか………。
あたしをわざわざこんなところに連れてきて、圭くんを呼び出したわけはこういうことなのね。
さっき言っていた、静香さんの『愛し合っていたのを見せる』という言葉の意味がやっとわかった。
「あの~…、あたし、他人(ひと)のそういうところを見る趣味はないんですけど………」
っていうか、できれば見たくないというか、見たいと思う人なんて少ないでしょうが!
だけど、静香さんはフッと笑うと、「怖いの?」となぜか挑戦的に返してきた。
そもそも、怖いって、何がどう怖いの?
それを見た、あたしがショックを受けるとか、そういうとこ?
確かに、圭くんと静香さんの行為を目の前で見せられた時には、ショックどころか、嫌悪さえも抱くと思う。
でも、そもそもそれは、圭くんが静香さんの要求を受け入れるということが前提で成り立つ話でしょ?
あたしは、これでも一応―――…
「圭くんのことは信じてるから。圭くんはそんな馬鹿な要求を飲むような男じゃないって」
もし、こんなお馬鹿な要求をすんなりと受け入れるような男なら、この先も見えてる。
そんな男なら、こっちから願い下げだっての!


