「ママ!」
「ごめんね~…。
別に覗くつもりなんてなかったのよ~?
ただ、そろそろ休憩でもと思って、お茶を淹れてきたんだけど~…。
うふふ。
ごめんなさいね、邪魔しちゃって。
どうぞ、気にせず続きをね…」
部屋の中にトレーに乗せたコーヒーの入ったカップと茶菓子を置いていくと、ママは機嫌よさそうに消えていった。
見られた…。
見られたらやばいと思っていたものを思いっきり見られてしまった。
こ、これは―――…、まずいところを…
「ま、仕方ないし、いいか…」
まずいところを見られてやばいと思っているのに、やけにあっさりとした圭くんの言葉。
「ちょっと!
もう少し焦るとかないわけ?」
「何を今更。
俺たちが付き合ってるのもばれてるんだし、別にこういう状況もおかしくなんてないだろ?」
「うっ…」
それは、そうかもしれないけど~…
納得し始めていた自分に、ハッと気づく。


