これって、普通は喜ばなくちゃいけないところなんだと思う。
好きで付き合うことになった人。その人の初めての彼女に自分がなったという事実。
それって、素直に考えると嬉しいことなんだと思う。
だけど、あたしは―――…
「嘘だぁ~!」
「―――なんで、嘘吐く必要があるんだよ」
「だって、圭くんだよ!?
静香さんとの関係もあるし――…」
なんか、言っていたら胸の中がモヤモヤしてくる。
だけど、あたしの口は止まらない。
「過去に女性関係もお盛んだったらしいって噂で聞いてるし―――…」
本当に言っていると、どんどんと気持ちが悪くなってきた。
「まあな。
否定はしない。
盛んだったのは盛んだった。
だけど、特定の彼女は作らなかったし。
俺、お前以外の女は未だに信用できないし―――」
胸のモヤモヤもピークに達しそうな時に聞いた圭くんの言葉に、あたしは目を見開いた。
今、なんて言った?
あたし以外の女の人は信用できないとか、言わなかった?
「何、驚いた顔してんだよ。
言葉の通りだろ?
俺、基本女は信用できない。
だから、女とは付き合わない」
う、うん。
言っている意味はわかるよ。
だけど―――…、えっ!?
でも、親密な関係にはなったりするんだよね?
もしかして、静香さんが言っていた本当に所謂体だけの関係だけって、圭くんは思ってるの!?
そもそも、どうして女の人は信用できないわけ?
それに―――…。
すっごく、引っかかってる部分がある。
それは―――…、あたしも、一応、女なんですけどっ!
まさかとは思うけど、あたしって女と認識されてないとか?
だから、付き合ってもいいとか?
ぐるぐる頭の中で悩んでいたあたしは、圭くんのことをキッと睨みつけた。


