殺されそうなほどの鋭い視線で睨みつけられていたあたし。
だけど、圭くんはハァと息を吐くと、「そうだな…」と呟く。
あれ?
何も言ってこないの?
てっきり、なんやかやと言われると思ってたんだけど―――…。
圭くんも自分の行いを反省してる?
「今頃になって、自分の蒔いた種だけど、後悔してる―――…」
珍しく、目の前で肩を落としている圭くん。
こんな圭くんの姿って初めて見る。いつも、余裕のある姿しか見せない圭くん。
年下のあたしから見たら、余計に圭くんの姿にはいつも余裕があるように見えて、あたしは圭くんの手の上で踊らされている感じがしていた。
「俺さ――…、今まで一度だって、女と真剣に付き合ったことないんだよな…」
「へ?」
突然の圭くんのカミングアウト。
それと同時に、『それは、嘘でしょ』という思いがあたしの中に溢れる。
だって、この圭くんだよ。
モテるはず。
寄ってくる女の人は数知れず居るだろうし―――…。
何より、この年で付き合ったことがないって、まさか、あたしが初めての彼女とか言わないわよね!?
圭くんは、そんなあたしの考えを読んだように、フッと笑うと、「お前が俺の初めての彼女だよ」と言った。
う、嘘でしょ………?


