「あのね、ママ――…。
あたし、高校生なんですけど…?」
そりゃ、ドラマや小説や漫画やそういう世界では高校生で結婚しているなんて話はたくさんあるよ。
だけど、現実には無理でしょ。
第一、あたしは高校で結婚してそのまま家庭に入るなんてそんな乙女チックなことを望んでなんていない。
あたしは確実な人生設計を立てたいの。
もちろん、大学も行きたいし、それも就職に有利なようにそれなりにレベルの高い国公立を狙いたい。
だからこそ、結構偏差値の高い今の高校をがんばったんじゃない。
そのために、高校受験では苦労したし。
一応、あたしの中ではそれなりに人生設計なるものを考えていたりするんだ。
なのに、結婚!?
いきなり、あたしの人生設計の中ではまだまだ先に位置づけられている出来事がここでなんて有り得ないから!
「あら。
でも、茅乃、今年で十六になるでしょ?
問題なんてないわよ。
親の同意書はママが責任を持って書くから」
うん。
ママなら、そう言ってくると思ってたよ。
「あのね、ママ。
あたし、もっと勉強したいの」
「勉強?」
「うん、そう。
高校だけじゃなく、大学も行きたいし―――…」
「あら、そんなの…。
圭くんに頼めばいいじゃない。
別に結婚したからって、学校を退学しなければいけないこともないし、大学に進学するのもママはいいと思うわよ?
ちゃんと大学の学費はママが出してあげるから」


