「静香――…。
今まで、俺はお前に対して最低な関係を結んでいた。
あの時、お前から言ったことだからって、その提案をやすやすと受けた俺が間違ってた」
「―――や…」
首を横に振りながら、俺を見てくる静香。
だけど、俺はそんな静香に「ごめん―…」と謝った。
いくら、静香からの誘いであったとしても、こんな適当な付き合いばかりをしていた俺は誰がどうみても最低な奴だ。
静香に恨まれても仕方がない。
そして、そんな俺に想いを寄せてくれていたのだとしたら、こんな気持ちのない関係を続けて、俺は静香を傷つけていたんじゃないだろうか?
「ごめんな――…、静香―――…」
「―――や、――っ、やっ、いやっ!」
いきなり大声をあげたかと思うと、俺を見てきた静香の目からは涙が溢れていた。
「―――どうして…?」
「え――…?」
「どうして―…、謝るの?
謝ったりしないでよ!
謝ったりされたら、本当のことになっちゃうじゃない!」
「―――静香…」
「嫌よ! あたしは、嫌っ!」
「静香!」