そこまで言われちゃうと、「なんでもない」と言ったところで、余計に怪しまれる気がする。
だけど、すんなりと言うのも―――…
「あっそ」
何も言わないあたしに痺れを切らしたのか、圭くんはそう言うと、いきなり携帯を取り出して、操作をし始める。
「お前が何も言わないのなら、静香に直接聞く」
「えっ、えぇ~~~!?
ま、待って!
言う、言うから、待って!」
そう言うと、圭くんはニヤリと笑って携帯を閉じた。
だけど、ふとそこまで言ってから、あたしはハッとする。
だって、別に静香さんから直接聞いてもらってもよかったんじゃない?
なのに、なんか、雰囲気に飲まれちゃってつい、止めてしまった。
それどころか、自分から言うなんて―――…
うわ~ん、あたしの馬鹿~~~!
この時になって、まんまと圭くんの策略に嵌ったことに、あたしはようやく気づいたのだった。


