「ま、でも、なんだかんだ言ったけど、今回のテストはかなりがんばったな」
そう言うと、圭くんはわしゃわしゃとあたしの頭を撫でる。
「ちょ、ちょっと、髪が乱れるって!」
俯きながら、圭くんが撫でる手をどかそうとする。
だって、まともに顔を見てなんて言えないよ。
圭くん、すごく優しそうな顔で言うんだもん。
初めに怒って、後でこんな風に優しくするなんて―――…。
テクがありすぎだよ。
目を閉じれば、圭くんのさっきの優しい笑顔が目に焼きついて離れない。
それと同時に、胸の鼓動がさっきからうるさいぐらいに大騒ぎしていた。
「ところで、茅乃―――…」
いきなり、撫でていた手を離したかと思うと、圭くんは真剣な声で聞いてくる。
「ん?」と思い、顔をあげると、圭くんとばっちりと目が合った。
ドキンッとあたしの胸の鼓動がひときわ高く飛び跳ねる。
「な、なに!?」
すぐに視線を逸らしたいけど、圭くんの真剣な目に目を逸らすことができない。
「結局のところ、静香に何を言われたわけ?
お前、テストを見せてもらう前、ちょっと様子おかしかったし、何か言われたんだろ?」
す、するどいっ!


