「あ………」
「茅乃? どうした?」
圭くんの声が遠く聞こえる。
あの時の怖さが、あたしの中に戻ってくる。
どうして?
少し寝て、落ち着いて、だから、その時に忘れられたと思ってた。
なのに!
いつの間にか自分の腕を引きよせるようにして手を組んでいたあたし。
すると、温かいぬくもりにあたしは包まれた。
そのぬくもりにホッとしながらも、あたしはゆっくりと顔を上げる。
「―――圭…くん……?」
「何があったのか言えよ。
それとも、俺って頼りない?」
「そ、そういうわけじゃ…。
ただ………」
「言いたくないってか?」
コクリと頷くと、盛大に溜息を吐かれた。
「お前、こんなに体を震わせてるくせに、それでも、何を我慢してるんだ?」
「我慢なんてしてない!」
「じゃあ、言え! 吐け!」
吐けって、ここは取調室か!?
ったく、突っ込んじゃったじゃない。


