「で?」
「ん?」
「だから、お前はそれでなんて言ったんだ?
言われたとおり、静香の言うとおりにするとでも言ったのか?」
え、え~っと―――…。
それは、返答にとても困る質問を―――…。
正直に答えるべきなんだけど、答えてしまうと、それってあたしの気持ちが丸わかりになっちゃわない?
「なんだよ。
なんで、黙り込むんだ?
別に、言うとおりにするって言ったからって、怒ったりしないよ」
ちっが~う!
そういうことじゃなくて―――…。
だけど、否定もできない。
下手なことは言えないしな~…。
「何?
もしかして、他にも何か言われたのか?」
「え? あ、いや、別に…」
「言われたんだな。
何を言われたんだ?」
だから、別にって言ってるじゃん!
どうして、そう決めつけるわけ?
うぅ……。
その反論さえもどうしようかと迷ってしまう自分が悲しい。
この際だから、言っちゃう?
自分の気持ち。
言っちゃえば、すっきりするかも―――…
だけど、その時、あの冷たい静香さんの声と視線があたしの脳裏に思い出された。


