溜息と同時に家のドアを開けると、部屋の窓から見た同じ態勢で圭くんは待っていた。
「ごめん、待たせちゃった…」
「全くだよ。
ほら、行くぞ。さっさと乗れ」
圭くんは素早く車に乗り込むと、助手席のドアを開けてくれた。
初めて乗る時は抵抗した助手席。
だけど、抵抗しても無駄なことを学習したあたしは、素直に乗り込んだ。
「ねぇ、圭くん。
勉強道具持って来たけど、どこに行くの?
図書館?」
勉強だとしたら、図書館だろうと安易に考えていたあたし。
だけど、その後に言った圭くんの言葉に、あたしは固まってしまう。
「俺の家」
「・・・・・はい!?」
「聞こえなかったのか?
俺の家って言ったんだけど?」
家?
圭くんの家………。
でも、圭くんの家って、ウチの近所で……。
だけど、車は家からは遠ざかっている。
ということは?
「まさか、圭くんの家って、一人暮らししている……?」
「ああ」
運転中のため、前を向いたまま答える圭くんに、あたしは血の気が引いた。


