「もう! 本気で考えてよ!」





 ムカッときたあたしは、圭くんに食ってかかる。


 すると、圭くんは途端に真剣な顔であたしのことを見てきた。


「俺はいつだって、本気だけど? 

お前と結婚してもいいって思ってることも、気に入っていることも―――。

おまけに、お前が俺のことを毛嫌いしていることもちゃんとわかってる」





 なぜか、すっきりした顔で急に圭くんは笑いだす。


 いや、そこ、笑うところ?


 今、真剣な話をしてたんだよね?


 圭くんの意味不明な行動に、あたしの頭の中は?がいっぱい。


 ここ最近の圭くんの態度といい、やっぱり何かあったのかな?


 それとも、ただの情緒不安定?





 ボケ~…と圭くんのことを見ていると、圭くんは笑いがおさまったのか、ニッといつもの意地悪な笑みを浮かべながら、あたしのことを見てきた。


「そうだよな。

深く考えるなんて俺らしくない」


「はい?」





 全然話が見えないんですけど………。


 あたしたちは、ママたちの陰謀の話を今―――…


「茅乃」





 突然、真剣な顔で見つめられ、あたしは「はい」と条件反射で素直に返事をしてしまった。


「お前、これから覚悟しておけよ」


「はい? 何の?」