「無理って、なんでよ」
「なんとなく気づいたから」
「気づいた? 何をよ」
「どうして、俺がお前の家庭教師をすることになったのかという理由(わけ)。
突然、話を持ってこられた時はおかしいと思ってたんだよ。
だけど、こういうわけだったということか………。
やっと、わかってすっきりした」
「いやいや。
一人ですっきりしないでよ。
あたしは全然わかんないんだから」
圭くんは呆れた顔であたしを見てくると、ハァとこれ見よがしに溜息を吐いた。
何よ、何よ。
わからないものはわからないんだもん。
仕方ないじゃない。
「お前も家庭教師の話をされた時、強引だと思わなかったか?」
「―――思った…」
思ったよ。
すっごく思った。
だって、順位がたった一つだけ下がっただけで、今まであたしの成績に無関心だったママが家庭教師の話を言い出したんだもん。
意味がわからなかったよ。
「初めからこのつもりだったんだよ」
「このつもり?」
「だから、家庭教師はただの口実。
ようは、俺とお前を無理やりにでも近づけさせたかったわけ。
ていのいい、見合いみたいなもんじゃねぇの?」
「見合い!?」


