車内―――…





 なぜか、あたしは圭くんの隣に………。


 つまり、助手席に座っている。


 そして、拓斗と真澄は後部座席に座り、和気あいあいと圭くんとしゃべっていた。





 何も話していないのは、あたし一人だけ―――…





 だって、かなり今日も疲れたよ。


 圭くんが何を思ってあんなことをしようとしたのかもわからないし、昨日から本当に圭くんの行動が読めないんだよね。


 本当に何を考えてるんだろう。





 あたしはチラリと圭くんを見る。


 すると、偶然だと思うけど圭くんがこちらを見てきた。


 その途端、ニッと笑う圭くん。


 まだ、何かを企んでいる様子の彼に、あたしはビクリと背筋を震わせた。





 結局、圭くん打倒作戦は、情報収集の時点で失敗に終わったのだった。