「お前ら何やってんの?」





 天の助けとばかりに声が降ってきた。


「拓斗!」





 そこには怪訝な表情を浮かべた拓斗と、なぜか顔を赤く染めている真澄の姿があった。





 ああ、拓斗。


 初めてあんたが役に立ったよ。





 あたしは圭くんが驚いている隙に、圭くんの腕の中からするりと抜けると、真澄たちのところへと走っていく。





 拓斗はそんなあたしのことをチラリと見てから、圭くんのことを見る。


 それから―――…




「やっぱり、お前らってそういう関係?」

 と、お馬鹿なことを聞いてきた。


 もちろん、あたしはというと「違う!」と全力で否定した。