「しまった。
拓斗とお前の友達、置いてきた」
「えっ!?」
そういえば、圭くん、拓斗と真澄のこと送ってくれるって言ってたよね。
「もう! 何やってるのよ!
っていうか、どうして圭くんはこうも強引なわけ?
コウさんと話してたのにいきなり割り込んでくるし」
「何、お前。
コウとアドレス交換したかった?」
「べ、別にそういう意味じゃないけど………」
なぜか、さっきのコウさんのことを思い出して顔が赤くなってくる。
あの時、意味がわからなかったけど、やっぱりあれって―――…
「―――ムカつく…」
「へ?」
コウさんのことを思い出していると、突然聞こえてきた不機嫌な声に、あたしは顔を上げた。
すると、圭くんがジッとあたしのことを見据えていたかと思うと、あたしは圭くんの車のドアに背中を押し付けられた。
目の前には、圭くんの顔。
圭くんはあたしの顔を横に手を置き、逃げられないような体勢でいた。
こ、これは、一体?


