「だから、アドレス…」
いや、コウさん。
あたしが聞きたいのはそういうことじゃなくてですね。
どうして、コウさんはあたしの携帯のアドレスが知りたいのかということなんですが………。
意味がわからず、コウさんのことをジッと見つめていると、あたしの目の前にヌッと大きな背中が割り込んできた。
「悪いな、コウ。
俺たち、急いでるから」
そう言うと、圭くんはあたしの腕を掴んでその場から走りだした。
えっ!?ちょっと?
「あの、コウさん、すみません!」
あたしはコウさんにとにかく一言謝った。
それにしても、圭くんって強引すぎる。
もう、何がなんだかわかんないよ。
コウさんは苦笑しながらも、軽く手を振ってくれた。
本当にいい人だ―――…
駐車場まで連れてこられてから、やっと圭くんは足を止めてくれた。
「あ……」
ハァハァと息を整えていると、圭くんのマヌケな声が聞こえてきた。


