チラリと真澄を見たものと、あたしはがっくりと肩を落とした。
だって、真澄の視線は一心に圭くんに向けられ、その目はたとえで言うなら、まさしく❤だった。
漫画でよくあるじゃん。
まさか、目の前でそんな目を見れるなんて思ってもいなかったよ。
「それじゃ、行くか。
君たちも一緒に行く?」
営業スマイルとばかりの外面のいい笑みを真澄に向けた圭くん。
もちろん、真澄はその圭くんの笑顔に騙され、コクコクと何度も頷いた。
圭くんのこの営業スマイル、恐るべしだな。
明らかに凶器だよ、あれは………。
なんとか逃れたいあたしは、無駄だとわかっていても、一応圭くんから腕を離そうともがく。
だけど、逆に強く圭くんの腕を掴まれてしまう。
「逃げようとなんて思うなよ、茅乃」
笑顔ですが、目が笑ってないです~…。
あまりの恐怖に、あたしは従順に「はい……」と頷いた。


