「お待たせ~!」
びっくりするほどの大声に、あたしたちはおろか周りにいた人たちが一斉に声のほうへと視線を向ける。
「あの、バカ………」
片手で顔を軽く覆いながら呟いた圭くんを見ていると、あの人がどうやらもう一人のお友達らしい。
大声を発していたかと思うと、体いっぱいに手を振るその人。
その後ろには何人かの綺麗な女性がいた。
もしかして、あの女(ひと)たちも?
「ごめんね~。
待たせちゃったね~。
あはははは…」
豪快に笑う人を目の前にして、あたしはただ『すごい』と思ってしまった。
謝りながらも、この人絶対に心の中では謝ってないって気がした。
あまりのすごい登場の仕方だったので、ジッと見てしまっていたら、その人とあたしの視線がばっちりと合う。


