何を話しているのかしらないけど、二人はこっちをちらちらと見ながら話し込んでいるみたい。
全く、一体なんなのよ。
なんとなく、悪口を言われているような気がして、気分が悪いんだけど………。
「君が、圭史の幼なじみの茅乃ちゃん?」
ム~…と圭くんたちのことを見ていると、肩をポンポンと叩かれて聞かれた。
思わず振り返ると、首を傾げながらにっこりとした笑みを浮かべる美少年が目の前にいた。
茶色のパーマなのかクセ毛なのかはわからないけど、ふんわりとウェーブがかった髪。
その下に隠れるように見えるのは男の人にしては少し大きめの瞳。
恐らく圭くんの友達の一人だとは思うけど、どう見ても大学生には見えない幼さを兼ね備えた人。
だけど、すごく圭くんとは違う意味でとても綺麗な人。
思わず見惚れていると、「あ、そうか…」と目の前の人はポンと手を叩く。
「名前も言わずに話しても誰かわからないよね?
僕、圭史の友達の的場洸(まとばこう)って言います」
「コ、コウ……?」
「うん。
今日一日、よろしくね」
にっこりと笑みを浮かべられ、手を差し伸べられては、素直に手を差し出すしかなく………。
あたしは圭くんの友達一号と不覚にも握手を交わしてしまった。


