「鈴香、お疲れ~」
「忙しそうね~鈴香も夏野も」
「司さん、奈々子さん!お疲れ様です」

司さんは卒業し、地元の企業に就職
奈々子さんは去年、司さんの跡を継いで部長を務めた
「そういえば!夏野が呼んでたわよ?」
「えっ!?なっつが?」
「行って来たら?あとはあたしと司さんでやっておくから」
「…じゃあ、お言葉に甘えて…」
「はいはーい♪」

なっつってば、どうしたんだろ?
さてと、当の本人はっと…いたいた
砂浜の上にあぐらをかいて煙草を吸っている見なれた後ろ姿
「一緒に吸ってもいい?」
「鈴香か…もちろんどうぞ」
なっつの左隣に腰を下ろす

だんだんと沈んでいく夕陽を眺めながら、肺に煙を吸い込みそして吐き出す
潮風に乗って流れる2人の煙
ひんやりと冷たい風に髪をなびかせ、また煙草を口元へと運ぶ
煙草を吸い終え、目線を夕陽へと移す