久しぶりだった。叩かれたのなんか。一瞬、体がビクっとなるのが分かった。…誰だよ、いまの。


ふと見ると女だった。でも、見ねぇ顔だな。





「いってぇ…、おいてめぇ!!」




俺は、そいつの腕を強く掴んだ。その瞬間にそいつの体がビクっとなる。


…腕、細。しかも、自分から叩いたわりにはめちゃくちゃ震えてんじゃねぇか。そいつは怖かったのか、下を向いてしまった。でも、震えは止まってない。





「おい、聞いてんのかっ!?てめぇ、顔上げろよ」


俺の声に、恐る恐る顔を上げてきた。




目に涙をためながら、身長がちっちぇそいつは、下から俺を上目遣いで見上げる。震えながら。









…その瞬間、俺の中で何か大きな音が鳴るのが分かった。なんだよ、心臓の音半端じゃねぇ…。