「ふう…」
大きな荷物を持って歩いて、どれぐらいたったのだろう。その間にもよくアルバイト募集中とかの紙を見るけど、
゛高校生不可゛
その文字を見るたびにガクっとなる私。高校生も働ける場所でも、大人と違って自給が低い。林家を支えるためには、なんとしてでも高いお給料をもらえるところを探さなければ…
しかし、探しても探しても、だいたい似たような自給のところばかり…
私がどうしょうかとふと立ち止まると、大きな建物の庭らしきところから声が聞こえる。
ボーっとしてて気づかなかったけど、すごく大きな家だった。私はその会話をこっそりと聞く。
「本当、もう少しメイドが増えたら、仕事も楽なのにねぇ」
「本当よねぇ、誰が来てくれないかしらねぇ」
その声に私は耳を疑った。
メイドが足りないんだ。
あっ、私の家にいたメイドたちって、良いお給料貰ってるって美緒が言ってたような…
