「父さんは、ピアノに関しては厳しかったからな。黙ってるだけでも怖かったんだよ、昔は。」 でもきっと…… 厳しかったお父さんに教えてもらっていたからこそ、今の柊平の綺麗なピアノの音色があるんだろうな…。 「…見てみたかったな…。その頃の柊平。」 「幸歩には今の俺がいるだろ?」 柊平は片手で私の頭をクシャッとさせると、ニコッと笑った。 今の柊平かぁ… うん… そうだね…!