だったら、私とゆっくり話をしてる暇ないよね…!? 「柊平、用事あるなら急いだ方がいいんじゃない?」 私が慌てながら言うと、柊平はニッと笑って、そのまま私を抱きしめた。 「しゅ…柊平?時間…大丈夫なの?」 心配して聞いてみたものの、さっきよりも抱きしめる力が強くなる。 「用事って……お前のことだよ。」 「え……?」 「俺の大事な用事って言ったら、幸歩のことに決まってんじゃん…。」