約一週間えりなが私の家に毎日来ては仕事の姿や対応を見せながら説明していくうちに仕事の流れがえりなもわかっていく様になったと実感した頃、私はえりなに仕事セットを預けてバトンタッチする事にした。
その為、仕事専用のプリケを段取りした。
売人えりな専用の仕事電話。
勿論シャブ、ペン(注射器)、量り、パケ(シャブを入れるナイロン袋)、封筒(渡す際にわからない様に)等、全てを預けた。
毎日の売上げからえりなに1万とイキシロ分を渡すという事で仕事を任せていた。
その時から、私は家でいて、えりなは自分の家でいて離れて仕事を任す形をとってみたのです。
この時すでにお腹の子供が予定日より一週間程早く産まれてくると実感していたのです。
お腹の張り方が違ってきた。
お腹が頻繁に動く。
元気に動く。
そしてお腹が下がっている事からかもう産まれてくると確信を持っていたのです。
初めての出産、一人での出産に向け早く我が子に会いたいと幸せな気持ちと初めての出産での不安感が募っていた。
考えても答えなんてなく自分が望み選んだこと。授かった命を誕生する事が我が身ながら信じられない気持ちだった。
出産前になり急に弱気にもなった。
出産ギリギリまで気を張って強気で乗り越えて来た自分自身にも丁度疲れていた時でした。
その半面とりあえずは、仕事の方は、代理でえりなに任すという形までできた事に少しホッとしていた自分もいた。
『明日産まれてくる』
心の中で確信をもち私はつぶやいていた。
それと同時に、家の中の家電類を注文する所まで最低限で済ませた。
家に帰り、トイレにいきそのまま座った状態で私は寝ていた事に目が覚めてビックリしたのです