『ごめんごめん、忘れてた』 「思い出してくれた?」 うん、もちろん。 そこまでボケてないから。 『それよりもさ、なんか莉夜鼻声じゃない?』 風邪気味?可哀想に。 そう思ってると、急に莉夜がぷくっと頬を膨らませて怒ってきた。 「今日の朝すっごい寒かったんだよ!?リビングもめちゃめちゃ寒くてー…」 『はいはい。あ、こんな時間だー。入学式でしょ?いってらっしゃい』 莉夜の言葉を遮り、棒読みで時計を指差しながら言うと、莉夜が首を傾げた。 「美玲ちゃんは?学校行かないの?」