「返事、聞かなくていいのか?」 『うぅーん…』 正直、聞きたくない…。 あやふやに言葉を濁す僕に、紅は「ふぅ…」と溜め息を吐いてから、僕を見上げた。 「でも荷物とりに行かなきゃいけねぇんだろ?」 『そ、う…』 「嫌でも顔合わすんだろ、それ。いつ荷物とりに行く気?」 『分かんない……行きたくない!!恐いっ……やだ…』 すごく、 恐いんだ…。 会ったとき、美玲ちゃんがどんな反応をするか…。 どんな…表情をするか…。 震える声でぼそぼそと弱音を吐いていく僕に「…なぁ」と声をかける紅。