母に捨てられたんじゃないか?

帰って来ないんじゃないか?

怖かった…不安だった…。


2時間程してやっと母が戻って来た。

『聡子、お食べ』

そう言っておにぎりとみかんジュースとチョコレートを差し出す。
私は必死で貪った。


〃及川聡子〃


これが私。

いつ野垂れ死にしてもおかしくない時代に私は生きた。