『聡子、警察があんたを探してる。一体何があったんだい?事件の容疑者としか言わないんだよ、警察は。あんた…まさか…』

私は若女将の問に答える事に、いや…私の全てを話すつもりでいた。

『女将さん、私は真実を話します。私の全てを。聞いてもらえますか?』

若女将は頷くと優しい顔で安心を与えてくれた。

静かな部屋で、私は時間の流れを忘れひたすら話し続けた。

赤線から始まった私の全てを…。