少しすると、コーヒーにチョコケーキとポテチが出てきた。




あれ?なんだか意外。




普通なら羊羹とかおまんじゅうとか・・・




まっいっか♪




「いっただきま〜す♪」




「召し上がれ♪お嬢ちゃんは、
  名前はなんて言うんだい?」




「あっ、紗茅です!」




「紗茅ちゃんかい。うちの
 孫と一緒ぐらいかねぇ・・・」




「あっそうなんだぁ♪」




あたしは大好物のチョコレートケーキを食べるのに夢中で、おばあちゃんの話しに軽く返事をするのが精一杯だった。




おばあちゃんは、仏壇にもケーキを置いて拝んだ。




「おばあちゃん・・・
 天国ってあるのかな?」




「ああ、あるさぁ。
 どうしたんだい?」




おばあちゃんに、ママのことを全部話した。




「そうなのかい・・・
 さっちゃん・・・辛いねぇ・・・」




「ううん。
 ママの方がもっと辛いから!
     あたしなんか大丈夫」




「若いからって無理するんじゃな
 いよ?体壊さないようにね」




「うん、
 おばあちゃん。ありがとう♪」




「ほんとに。人の死は辛いねぇ。
 あたしゃーもう
 誰も看取りたくないよ・・・」




そう言って、悲しそうな顔をして仏壇の方を見つめた。