にく・・・たい・・・ 少年は自分の手のひらを掲げ、透けた先に見える太陽を見つめます。 帰ろうか うさぎさんは言います。 うん・・・ 少年は、頷きました。 見つけてもらえるから 大丈夫 もう、寂しくないよ。 優しい言葉 体全体が、暖まり始め 少年は、安心感を得ました。 ありがとう ―寂しかったんだ。ずっと。 誰も僕を見つけてくれない 迎えにきてくれない 寂しかったんだ。